熱が出て力が入らない→ギランバレー症候群に対するリハビリ
こんにちは!
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
風邪をひいてから、全身に力が入らなくて、ギランバレー症候群と診断されたの。
ギランバレー症候群は、リハビリした方が良いの?
この疑問を解決します。
- 本記事の内容
・ギランバレー症候群とは
・ギランバレー症候群に対するリハビリ
本記事を読むことで、ギランバレー症候群に対するリハビリを理解できます。
ギランバレー症候群に対するリハビリついて知りたい方は、最後まで読んでみてください。
ギランバレー症候群とは
ギランバレー症候群は、以下のような症状があります。
- 両手足に力が入らない・入りづらい
- 両手足などにしびれなどの感覚障害がある
- 風邪や咳など、発熱した後から生じた
ギランバレー症候群は、末梢神経(手足などを動かす神経)の障害によって、急に手足に力が入らなくなる病気です。
末梢神経は、手足だけじゃなく、顔や目、飲み込み、呼吸などすべてに関係していますので、どこの末梢神経が障害されるかによって、症状が出る部位が変わります。
発症から早期に適切な治療を受けるなどすることで、半年〜1年かけて、通常は回復します。
一方、発症から1年経過時点で、「筋力が完全に戻らない」13.9%、「職業変更を余儀なくされた」37.8%との報告もある1)ため、ギランバレー症候群に対するリハビリは重要だとされています2)。
また、筋力とともに、全身の持久力も低下するため、持久力の向上へ向けたリハビリも必要です。
続いて、ギランバレー症候群に対するリハビリについて、解説します。
ギランバレー症候群に対するリハビリ
ギランバレー症候群によって生じた症状に対するリハビリが実施されます。
具体的には、
- 筋力トレーニング
- 持久力トレーニング
- 装具や杖の使用
です。
筋力低下が生じた部位を中心に、正しい動きを反復することによって、筋力の向上を目指します。
筋力がかなり低下している場合は、装具や杖などを使用して、歩く練習を実施します。
筋力トレーニングや歩く練習を行うことで、筋力が回復して、装具が不要になることもあります。
ただ、闇雲に筋力トレーニングをして良いわけではありません。
一点、注意が必要です。
ギランバレー症候群の方では、筋力トレーニングを過剰に行うことで、逆に筋力低下がみられる現象があります。
(過用性筋力低下)
そのため、お一人で判断せず、担当の理学療法士や医師とよく相談してリハビリの負荷を検討していきましょう。
似たような症状の多発性硬化症・視神経脊髄炎
ギランバレー症候群と似ている病気に、多発性硬化症・視神経脊髄炎があります。
多発性硬化症・視神経脊髄炎も、手足の筋力低下などが生じます。
また、熱い風呂などで体温が上昇すると、一時的に症状の悪化が起きるウ−トフ現象があります。
医師の診察を受ける時、ウ−トフ現象があればその事を伝えた方がより正確に診断してもらえます!
まとめ
ギランバレー症候群では、1年かけて回復することが多いものの、後遺症が残る方もいます。
後遺症の改善に向けたリハビリが重要です。
リハビリでは、使いすぎに注意しながらほど良い負荷でリハビリを実施しましょう。
<参考文献>
1)Yusaf A Rajabally, Antonino Uncini. Outcome and Its Predictors in Guillain-Barre Syndrome. J Neurol Neurosurg Psychiatry. 83(7): 711-718, 2012.
2)梛野 浩司, 甲斐 悟. ギラン・バレー症候群に対するリハビリテーション. 保健医療学雑誌 11(2); 175-185, 2020.
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