【脳梗塞後遺症】麻痺側を楽に振り出すための歩き方のコツ〜麻痺側には乗せない〜
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歩くときは、麻痺側にしっかりと体重を乗せるように心がけています。
ただ中々歩きが上達しなくて…
この疑問を解決します。
- 本記事の内容
・片麻痺の方が歩行を実施する上で起こしやすい間違い
・どこに体重をのせて歩くのが良い?
・片麻痺の方の「スムーズな歩行」のポイント
・まとめ
本記事を読むことで、麻痺側を楽に振り出すための自主トレ方法を理解できます。
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脳梗塞後遺症で歩行が上達せずにお悩みの方は、最後まで読んでみてください。
動画でもまとめていますので、合わせて御覧ください。
片麻痺の方が歩行を実施する上で起こしやすい間違い
一番よく目にする間違いは、「麻痺側」に体重をのせるということです。
別の言い方をすると、「麻痺側」に体重をのせすぎています。
意外と思うのも、無理はありません。
恐らく、今までは「麻痺側」に体重をのせるリハビリをたくさん実施したのだと思います。
麻痺側に体重をのせる、股関節の伸ばす、膝を伸ばす、地面をしっかり蹴る…
以上のような意識をしていると、どうしても「麻痺側」へ過剰に体重が乗ってしまいます。
では、どうすれば良いのでしょうか?
研究をご紹介します。
どこに体重をのせて歩くのが良い?
ご紹介する研究では、歩きを3つのパターンに分けて分析しています。
「麻痺側」「健側優位」「健側過剰」の3つです。
「健側」とは、麻痺側ではない方の足と思ってください。
この3つのパターンで、「歩く速さ」や「体幹の動揺」を比較しました。
歩く速さ
「歩く速さ」の結果です。
![脳卒中歩行で麻痺側に体重をかけない方が歩行速度が早くなった](https://i0.wp.com/rehafit.jp/wp-content/uploads/2024/05/スクリーンショット-2024-05-02-17.46.28-min.png?resize=510%2C426&ssl=1)
健側優位歩行で、最も歩く速さが速かったのです。
速く歩けても、かっこ悪い歩き方はしたくない…
そう思いますよね?
この研究では、体幹の動揺具合も調査しています。
体幹の動揺
体幹の動揺結果です。
![麻痺側に体重をかけると麻痺側に体幹はブレるけど、健側にかけても健側にブレない](https://i0.wp.com/rehafit.jp/wp-content/uploads/2024/05/スクリーンショット-2024-05-02-17.46.54-min.png?resize=1016%2C698&ssl=1)
少し難しいので、簡単に説明します。
左表が麻痺側で体重を支えているときの体幹動揺です。
「麻痺側」に体重をかけて歩くと、「健側優位」や「健側過剰」歩行と比べて、麻痺側への体幹動揺が大きかったことが分かります。
「麻痺側」に体重を乗せる歩行では、麻痺側へ頭を大きくふりながら歩いている状態です。
右表は、健側で体重を支えているときの体幹動揺です。
「麻痺側」「健側優位」「健側過剰」ともに体幹動揺具合に変化はありませんでした。
「健側優位」歩行をしたからと言って、健側にブレているわけではありません。
つまり、真っ直ぐ歩くために「麻痺側」に乗せているつもりでも、実際は「健側」に乗せた方が真っ直ぐに見えるということです。
片麻痺の方の「スムーズな歩行」のポイント
スムーズな歩行のポイントは、「健側」に体重を乗せて歩くことです。
具体的には、次の手順で実施してみましょう。
- 健側の手を(一瞬でも)先につく
- 手で支えたあとに、麻痺側をつける
- 健側の手でも体重を支えながら、健側を出す
- 1〜3を繰り返す
- 歩く前にステップから練習する
まとめ
麻痺側にかかりすぎるのではなく、健側にかかる意識で歩行することで、よりスムーズに歩くことができます。
最初は難しいと感じるかもしれませんが、練習することで必ず上達します。
ぜひ、今日紹介したポイントを参考に、ご自身の歩行を見直してみてください。