【脳梗塞後遺症】痙縮によって硬い指を開く自主トレ
脳梗塞後、夫の手が硬くて開かないです…
ストレッチが出来ないくらい硬いのですが、なにか良い方法はありますか?
この疑問を解決します。
- 本記事の内容
・脳梗塞後遺症で指が硬くなる理由
・痙縮による硬さへの対策
・手が開かない時の原因とされる筋肉
・虫様筋・骨間筋のストレッチ
・まとめ
本記事を読むことで、握り込んでしまった手をひらくための自主トレ方法を理解できます。
脳梗塞後遺症で指が硬くなった方は、最後まで読んでみてください。
動画でもまとめていますので、合わせて御覧ください。
脳梗塞後遺症で指が硬くなる理由
脳梗塞後遺症によって、「痙縮」という症状が出現します。
「痙縮」とは、筋肉が緊張し過ぎてこわばってしまう状態です。
力を抜こうと意識しても、力が抜けないのが特徴です。
正しい筋肉に力を入れることができず、リハビリの阻害因子になります。
脳からの指令がうまくいかないことが原因とされます。
その後硬い状態が続くと、筋肉や関節も二次的に硬くなってしまいます。
痙縮による硬さへの対策
痙縮への治療手段として、
- ボツリヌス毒素療法(ボトックス、ゼオマイン注射)
- 電気刺激
- 経口薬(筋弛緩系)
などが有効とされています。(脳卒中治療ガイドライン2021[追補2023])
筋肉や関節が二次的に硬くなった部分については、関節可動域訓練やストレッチを実施することも効果的です。
手が開かない時の原因とされる筋肉
手が開かないときの原因とされる筋肉は、主に以下が挙げられます。
- 浅・深指屈筋
- (橈側・尺側)手根屈筋
- 虫様筋・骨間筋
本記事では、普通のストレッチでは伸びづらい「虫様筋・骨間筋」のストレッチ方法を解説します。
虫様筋・骨間筋は、指の骨と骨の間についている筋肉です。(下図)
虫様筋・骨間筋のストレッチ
虫様筋・骨間筋のストレッチ方法です。
まずは、痙縮が強くならない安定した位置を探します。
手が浮いているより、机の上に肘をついた状態の方が安定します。
手のひらが見えるくらいまで指をひらきます。
指と指の間を圧迫してほぐしていきます。
指で圧迫するのは難しいので、ツボ押し棒を利用するのがオススメです。
写真で使用しているツボ押し棒です↓
2〜5秒、指がジワーッと伸びるまで圧迫します(硬いと痛いです)
これを各指の間へずらしながら、繰り返していきます。
実施後、実施前よりも手指がひらくようになればOKです。
まとめ
一般的なストレッチでは伸ばしづらい虫様筋と骨間筋のストレッチについて解説しました。
普段ストレッチをしていないと非常に硬くて最初は痛みを伴うと思います。
徐々に実施していくことで柔らかくなって手指の開きがよくなりますので、ぜひ続けてみてください。